ドロのココロだ

空間デザイナーの書くミステリー小説「ノブ&ユウシリーズ」更新記録と日々のつぶやき。

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黄色い壁

知人が自宅を新築したというので、行ってきた。

この家の特徴はなんといっても、基本的な内装が鮮やかな黄色だということだ。

奥様の趣味らしい。
実はこういう家は案外ある。
私の妹の家も新築時に玄関や廊下や階段周りは黄色にした。


僕のようにインテリアデザインを仕事としているものから見れば、うらやましい限りで、その人の幸せ感が伝わってきて、こちらもうれしくなる。



というのは、例えばマンションインテリアの仕事だとすると、この世界ではたいていは「無難な」インテリアに落ち着いてしまう。
これはもし売れなかったら困るからで、決して「いいもの」を出しているわけではない。
(宣伝文句は華々しいが、実態はよく売れる=流行=考えなくて良い)
つまり、先端のモードではなく、みんなが持っているブーム(ムードとも言う)

つまり、万人受けするものを提案できる人が「いいデザイナー」と思われていたりする。
逆に、その風潮に背を向けて、購入者に「こんなのはどうです?」と真剣に問いかけるような提案をするデザイナーは「遊んでる人」といわれたりする。



そもそも、どのマンションもビニールクロスは白の無地というのはおかしいでしょう。
白といっても微妙に色合いは違うし、折柄も違う。その微妙な白色の色合いの違いを選び抜くことがプロの仕事だと思っている「デザイナー」もいるのですが、僕には自分がプロであることを自覚するための逃げ口になっているとしか思えません。

そんな違いにこだわり抜いてもいいが、それを客にどう伝えようというのだろう。
(自慢げに言えば白い眼で見られること間違いなし)



例を挙げましょう。
ある数十戸のマンションで、僕は、相当大きな「黄色っぽい」塗り壁を入れました。
ビニールクロスを貼るのではなく、現場で左官職人が塗っていく本物。玄関を開けるとリビングまでその壁が続く。
(プランも特殊なのでイメージしにくいでしょうが)

白いビニールクロスの微妙な色合いの違いだけにこだわっている人に言わせると、僕がやったことは、「そんなに遊んで大丈夫?」っていうことになる。

大丈夫かというのは、
施工がむつかしくきれいにできないかも、とか、
将来ひび割れてきたら管理会社が嫌がるかも、
とかという意味だ。
そして最大の理由は、
もし売れなかったとき(実際に売れない理由はほとんどが価格)、壁が変わってたから客に敬遠されたと責任を被らされるのが厭なのだ。

そこにはお客である住宅購入者に向けた視点はない。


お客が喜べばなにをしてもいいとは思わない。
変わってさえおればどんなアクロバットのようなことをしてもいいとも思わない。
でも、ちゃんと技術があり、職人がいるような塗り壁さえ住宅内に施せない住宅業界の実情を皆さんはどう思われているのだろう。



マンション購入者も建売住宅の購入者も、白いビニールクロスというものになんら抵抗はないのかもしれないが、選択肢はそれだけ? といつも考えています。

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