ドロのココロだ

空間デザイナーの書くミステリー小説「ノブ&ユウシリーズ」更新記録と日々のつぶやき。

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栂池の山荘

栂池山荘の庭
栂池、といえば皆さんはどんなことを思い起こされますか?

学生時代に行ったスキーツアーでの甘い思い出?
家族で行った春の栂池自然園の散策
ドンドラに乗って、白馬大池まで足を伸ばしたこと?

栂池は私にとって、そんな思い出の地です。

(長野県小谷村)



その栂池に山荘(つまり別荘ですね)を建てるので手伝って欲しい、というお話が来たのは、今年の春のことでした。


現地について最初に目に付いたのがこの石です。

庭の景石というには余りにも自然体。

苔生し、名も知らぬ草に覆われていました。
(掲載フォトは秋の撮影です)

10数m高の雑木やカラマツ林の中にぽっかりと開いた木漏れ日の空間…。


「山荘」という言葉が似合う敷地でした。




で、竣工したのが、この建物。
栂池の山荘
(周りは木が一杯なのでなかなか上手いアングルの建物全体写真は撮れません)
(手前のコンクリートの短柱はデッキを据えるためのもの。冬に向かいますのでデッキは取り外してあります)

「庭」というより、目の前にある自然の光景を楽しむプラン。
雑木林の中にたたずみ、時間によって姿を変えていく石や苔や樹木や草々や落葉、そして光を楽しむ穏やかな一日。
ということがまず念頭に浮かんで、結局そのことが最後まで私のプラニングの軸となりました。

もちろん、クライアントも「庭を活かしたものを」というご希望でしたから、そのことに異存は無く、最後まで楽しいディスカッションの継続で計画は進んでいきました。



少しだけ、内部プランの中身も説明しておきます。
敷地がわずかに傾斜していることもあって、この傾斜に馴染むように、「庭」とできるだけ近づくように、床の構成を考えました。
内部空間は1フロアですが、メイン床が2フロア、ロフトスペース(寝室)2フロアと、計4フロアレベルに分かれています。
どの床からも異なる景が楽しめます。
至るところに窓が開いていて、林の中に住む感覚を味わえるように。
窓の高さと位置は、
先の「自然の景石」がよく見える位置に。
空に光る星を梢を透かしてベッドから眺められるように。
いつも人が集まるであろうダイニングから雪を被った山の頂が垣間見えるように。

大して広くはないのに、内部空間は変化に富んで、豊かな印象です。
表しの梁が天井の高い空間を飾っています。



そして、デザイン的には、ありがちな無骨なものではなく、少しだけ軽やかな雰囲気を出して。



来春、お披露目の会に呼んでいただいておりますので、春の景の中で、この山荘がどんな佇まいを見せているのか、楽しみです。



テーマ:アウトドア - ジャンル:趣味・実用

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