ドロのココロだ

空間デザイナーの書くミステリー小説「ノブ&ユウシリーズ」更新記録と日々のつぶやき。

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庭のデザインは難しい

先日、私が外構(庭)のデザインをした建物の竣工記念式典が行われました。
300人ほどが集まった盛大な式典でした。

緊張しました。

ポプラの庭

これがその一部です。
(あいにくの雨模様の日で、フォトが暗いのが残念です)

popura2.jpg

メインの庭の方の一部。
既存樹があったので、それを活かしています。
(結果的になんとなく、いわゆる和洋折衷スタイルになりました)
今回はローメンテナンスを前提にしてかん木類を多めに入れています。


あまり気をてらわずに、でも、庭らしく見えるように工夫しています。
そして、使われる人が「これから自分で楽しむ部分」も残してあります。


で、なぜ緊張するかというと、
式典出席者のほとんどの人は(クライアントも含めて)、初めてこの庭を目にするわけです。

もちろん工事中に少しは目にはされているでしょう。

でも、まともに説明を受けているわけでもなく、どんなものができてくるのか、皆目見当が付かない中で、ドンドン木や草が植えられて、あっという間に出来上がるわけです。

そしてお披露目。

お客様が「喜んだ顔」をして下さったら、私は「よかった~ホッ」となりますし、お客様が「唸ってしまわれたら、わたしは小さくなってしまいます。





それなら初めから、ちゃんとデザインを説明しておけばいいじゃないか、ということなのですが、
庭の場合はとても難しいのです。


まず、お客様は木の名前も、ましてや草の名前さえご存じない状態で、いくら説明しても説明しきれるものではありません。

②パースを書いても、建築空間のように分りよく表現できるものでもありません。
(普通はプレゼンテーションのための余計な費用はいただきませんし)


季節によって庭の景色は一変します。
いつの時点ではこうなってああなって、数年すればこうなってああなって。
そして5年も経てば…。
昼間は全体としてこういう景色になるだろうけど(周りも見えるので)、夜は照明効果が発揮されるので、たぶんこうなるでしょう…

てなことを苦心して説明しているうちに、お客様も「もう、任すわい」ということになります。


任されたからといって、好きにやればよいという意味では決してありません。
最終的に「気に入るかどうか」はお客様の手にあるからです。
私は、たぶん、気に入ってもらえるはず、という「信念!」のもと、
形を決め、土地のアンジュレーションを決め、図面上で植える植栽の配置や植栽密度を固めていきます。
そしてこんな風に照明を当てて、と考えます。
コストが合わん、とかなんとかいいながら。


そして工事を迎えます。

が、思ったとおりのものができる保証はありません。

木は一本一本の形が違います。
設計では高さ30cmのかん木を指定していても、工事現場に運び込まれてきたものは50cmもあったりします。
その逆もあります。

ゲッ、というところに排水用の大きな枡が来ていたりします。
例えば2枚目の写真の右端にアイランド型の花壇がありますが、なんとここに巨大な排水枡があるのです。(これを隠すために花壇を…なんで庭の正面の真ん中に排水枡を持ってくるんだ!!)



と、、臨機応変に、その場その場で設計変更をしていきます。





お客様は楽しみ半分・不安半分でその様子を見ておられるのでしょう。

ほとんど何も知らされずに。




で、できました! というのが竣工なのです。

ですから、「竣工がプレゼンテーション」。
私がよく言う、「結果がプレゼン」です。

だから、晴れがましくもあるけれども、緊張もするのです。






たぶんこの庭はきちんとメンテナンスされて、しゃきっとした庭として成長していくでしょう。
今は、植えたばかりで、バサバサした感じがそこかしこに見えますが、
きっと、すっきりしつつも華やかで、しっとり感もある庭に育っていくことでしょう。

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大住春の園芸展のこと

久しぶりにミニ盆栽の話

大住春の園芸展

展覧会の様子
園芸展には地域の人達が丹青込めたたくさんの花や盆栽などが並んでいる。
私もその隅っこに小さなスペースをいただいて、飾らせていただいた。

(中央のパラパラした小さな7鉢が私の出品したもの)

大住春の園芸展

説明するほどの作品ではないが、一応。

左端の船の形をした鉢=クコ
(住道駅の自転車置場の横に生えていたクコの木の子供)

中央左=ハキチョウゲ
(前に住んでいたマンションの庭の木から挿し木)

中央右ひょろこいやつ=アベマキ
(近所の山の万灯呂山にハイキングにいったときに種を拾ったもの)

左奥=ヒメリンゴ
盆栽の産地である香川県で採種

右手前=ガマズミ?
某ゴルフ場で採種

右奥=ニレケヤキ
大阪城の木から採種

正面奥=ヤマモミジ
南禅寺山門の木から採種



周りの人の作品を見ていると、自分の出したものの力のなさが情けない。
たいした手間もかけていないものを、こうして飾っていただいて申し訳ない。

基本的に私はミニサイズのものしかやりませんが、それでもまだまだ年季が足りないんでしょう。
木に力が無いように見えるのです。


がんばろうっと!
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デザインの手法(スタイル)について

誰かから、突然、相談を受けたとします。
「こんな感じの部屋にしたいと思うんだけど」

あるデザイナーは、その場で、
「じゃ、こんなのはどうですか?」
と、さらさらとスケッチを描くでしょう。

でも、私は一切描きません。

デザインは、依頼を受けてするものです。
アートじゃないです。芸術ではないです。
芸術家の発想を「作品として」作ることではないです。

依頼者の思いを実現することが仕事です。
そしてその依頼者の思いの「上」を行く発想を提示できることがプロの仕事です。




全然、図面描いてくれないね~なんて言われることがあります。
ほとんどの場合、私にすれば当然なのです。
依頼者の思いがまだよくわからないからです。
あるいはなんらかの与件的なものがあったとしても、その奥にあるもの、その根元となっているものが、明確になっていない場合が多いからです。

「こうしたい」といわれても、「はい、わかりました」と簡単には受け取れません。
本音が別のところにあるかもしれないし、単なる希望であって現実的ではない「与件」なのかもしれないからです。

その状態で、「簡単なスケッチ」など、描けるはずもないからです。




たとえばインテリア。
本物のムクの木を使った床にしたい…

本物のムクの木を使うこと自体にこだわりがあるのですか?
あるいは、そういう雰囲気がお好みなのですか?
既成品の均質感がお嫌いなのですか?

例えば庭。
季節の花が咲いて華やかな庭にしたい…

管理は貴方がすることになるのですが、できますか?
冬の間は別にして、一日、数時間は庭に出て、花の管理をしていただけますか?
それとも、そういう雰囲気がお好みなのですか。
花が重要なのですか? 華やかさが重要なのですか?




こういう対話を十分に踏まえてデザインを始めないと、とんでもないことになります。




そして、デザインとは「作業」ではありません。
依頼者の本当の思いを引き出し、それを形にすることです。
そのために、私は、ずーっと考え続けています。
彼の思いはどこにあるんだろう…
そして次は、それをいかに安く格好良く作るか…
これらが見え始めてきて、やっと図面化し始めます。
図面をたくさん描くことが仕事ではありません。
図面化するということは、単に最後の「作業」です。
依頼者と共に考え続けてきたものの「形」が、もう私の頭の中にできているからです。
図面はそれを伝えるための「道具」なのです。



悲しいことに、それを分ってくれる発注者はあまりいません。

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最近の庭の様子と「池の鯉を水槽に移すプロジェクト」最終章

今日はこのブログの初心に帰って、我が庭のご紹介だ。

春が一気に進み、スタジオとしている仕事場のPCの前からも鮮やかな緑が山盛りだ。

niwa5-2009.jpg

この左手が私の仕事場です!

niwa4-2009.jpg

で、細長い庭を反対側から見るとこんな光景。

niwa5-2009_20090509120853.jpg

リビングの前のテラスの当たりも緑で一杯。




さて、昨年夏から始めていた「池の鯉を水槽に移すプロジェクト」
(覚えていませんよね)
その跡地がどうなりつつあるか。
が、これ。

niwa2-2009.jpg

盆栽棚を移動してきました。
妻と二人がかりで始めたものの、
「おい、誰か呼ぶか…」
重いのです。このアスロックの板が。
約10m移動するのに、何度置いて手の痺れを緩めないといけなかったことか。
友人は手伝ってやるよ、と言ってくれますが、わざわざそのために一日かけて来てもらうのもなあ、
ということで、力の弱り始めた(腰も痛いし、肩も痛いし、肘も痛めている)夫婦の仕事です。

ここが池だった頃の様子
「池の鯉を水槽に移すプロジェクト」の最初の頃の記事
以前のサイトで書いた池の管理ページ
(古い記事ですが鯉とスイレンが自慢でした)

思えば、1年がかりですなあ…
(先日、娘が庭に出てきて、元池のあったところで、ポツン、なんとなく寂しいね…)
「池の鯉を水槽に移すプロジェクト」これにて終了とします。

「池の鯉を水槽に移すプロジェクト関連記事一覧」





で、元盆栽棚のあったところは、

niwa1-2009.jpg

実は、この場所が狭い我が庭の中で最も日当たりが良い場所なのです。
そこを盆栽棚が占めていました。

なんか「ガーデニング」っぽい雰囲気にしようかと模索中。
で、とりあえず、コスモスの種をばら撒いときました。
(なんだ、そのワイルド感は!  どこがガーデニングやねん! という声が聞こえてきそうですね。)




ここに住み始めて10数年。
庭は色々と変わりました。

昔作った私のホームページに、初期の頃の庭の様子のフォトがあります。
見比べてみてください。
自分流に愉しむ気ままな庭づくりの中のとあるページ

緑の力はすごいですね!

こんな大きな変化をする「庭」のデザインを仕事としているわけですが、「たぶん数年でこうなっていくよ」ということを発注者に方に理解してもらうのが大変です。






さて、今日は久しぶりのブログ更新なので、おまけ付です。
今咲いている花あれこれ。

kutibenisiran2009.jpg
クチベニシラン(なつかしいなあ…書き出すときりがないので書きません)

siran2009.jpg
いわゆる普通のシラン(はっきり言って好きです…庭の設計でもよく使います)

yuriopusudeiji2009.jpg
ユリオプスデージー(大きくなると乱れに乱れて)

satuki2009.jpg
いわゆるサツキ(これはピンクと白が混じって咲きます…後ろの丸いのは池に放り込んであったスイレン鉢)

P1020329.jpg
実はこれが私の一番の自慢だったりして。テイカカズラ(リビングの正面にドバーと這っています)

seiyouiwananten.jpg
セイヨウイワナンテン(設計ではよく使いますが自分の庭になかったので、2年ほど前に植えたもの)


花の写真といえば、数日前まであんなにきれいだったモッコウバラやハナミズキのフォトを取り忘れたのが残念です。


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